2018年9月7日金曜日

【不動産投資は自己責任】 こんな時だからこそ投資の基本を再確認する

今日の午後スルガ銀行の不正融資について第三者委員会の調査報告書が公開されました。

不正融資は2兆円にのぼるとの報道がありましが総額や件数は調査が困難で断念とのことでした。

もし、不正融資の総額が2兆円なら1人1億の融資だとしても2万人の投資家に影響が出ている計算です。

なかには不動産業者が勝手に融資資料を改ざんした案件もあるとは思いますが大半は投資家も承知のうえで行われたものだと思います。

かぼちゃの馬車のオーナーはサブリース賃料が払われなくなったため、すぐに返済に困って破たんしていますが、不動産投資で破たんをする場合はじわじわと収入が減る一方で税金は増えていって破たんします。

一物件一法人のスキームでさらに二重契約のオーバーローンを使ってしまった人は、よほど収益性の高い物件を持っていない限り10年くらいで収支が悪化して、じわじわと破たんが始まります。

スルガ銀行の融資問題はスマートデイズが倒産したために発覚しましたが、もともと抱えていた時限爆弾の針が一気に進んだものです。

破たんをした投資家は投資における基本的な知識が足りなかったか基本的なリスク管理を怠ったために最悪の結果になってしまいました。

業者や銀行に問題があったとしても投資家自身のリスク管理ができていれば防ぐことができた破たんだったのだと思います。

不正融資が社会問題になりつつある、こんな時だからこそ投資の基本ルールを再確認しようと思います。



〇投資の基本ルール




① 家計を分類する


アメリカ発の投資本ではバケツや壺に例えられることが多い家計の分類です。
家計のなかで生活に使うお金、貯蓄に回すお金、投資に回すお金を分類します。

貯蓄のバケツは2種類あり比較的近い将来に使うためのお金(教育費や車の購入費など)と病気や急なリストラなどで収入源を失った時のための防衛資金に分かれます。
どちらもある程度の流動性を持った資産で用意しなければなりません。

リスクをどの程度で考えるかで金額はさまざまですが生活費の半年から一年分程度が一般的です。

生活防衛資金が貯まるまで投資はしないか、並行して貯蓄ができる程度の少ない金額からスタートします。


② 現状の把握と目標の設定


人はいつか死ぬので永久に投資を続けることはできません。
いつまでにどの程度のお金が必要でそのためにはどんな投資が必要か計画を立てます。

老後の生活資金なら必要な金額はいくらなのか、その金額を貯めるためには何年間投資をして何パーセントの利回りが必要なのか計算します。

そのためには現状の把握が必要です。
これから起きるライブイベント、予想される支出、貯蓄できるお金、自分の資産状況、将来の公的年金等の支給額などです。

現状を把握することによって必要な資金の額が分かり計画を立てることができるようになります。


③ 投資の計画を立てる


必要な金額と時期を把握したら投資の計画を立てます。
まずは必要な金額を予定された時期までに得るためにはどうすればいいか分析します。

・毎年の貯蓄額で予定された額を予定通りに貯めることができるのか?
・貯蓄では間に合わない場合に節約で貯蓄可能額を増やすのか、それとも投資によるリターンで不足分をまかなうのか?
・投資をするならどのくらいの利回りが必要でその利回りが得られる投資先は何か?
・その投資先にはどの程度のリスクがあるか?

貯蓄で間に合うなら無理に投資をする必要はないですし、投資をするとしても低リスクな投資先を選べば良いのです。

投資が必要なら自分のリスク許容度を確認して、それに見合う投資先を選びます。
投資によって得られるリターン、投資にかかる経費、維持運営にかかる手数料なども考慮して投資先を決定します。

リスク回避のために投資先は分散させることをお勧めします。
分散されることでひとつの資産が急落しても、すぐには下落の心配のないほかの資産や強さを維持したり価格が上がる資産がリスクを分散してくれます。


④ 投資を実行する


計画をもとに投資を実行します。
投資は投資したら終わりではありません。

少なくとも年に一度は資産診断を行う必要があります。
自身の収入が変わったり、予想外の収入があったり、投資先のどれかが急落して予想していた収益が得られなくなることもあります。

投資を始めると合理的な思考を失ったしまうことがあります。
集団が衝動的に行動するとそれに従ってしまって合理的なとは言えない行動をしてしまいます。
欲と恐怖で冷静でいられなくなってしまうのです。

投資をしながら合理的な思考を持ち続けるためには常に出口戦略を持ち続けることが大切です。

資産が何パーセント急落したら撤退すると決めておくと「感情」による衝動を排除してくれるので大きな損害を出さずに済みます。

一般的には年齢が増えるとリスク許容度は低下します。
資産診断をしながら年齢に応じてリスク資産の割合を減らして低リスクな資産に組み替えていきます。
税金等の理由で組み替えが必要な場合もあります。


※ブラックスワン

マーケット(市場)において、事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象のことをブラックスワンと言います。
投資をしていると数年に一度くらいは突然起きる急落や経済的大災害が起きます。

・資産を多様化させる。
・生活防衛資金を作っておく。
・仕事をやめない。
・保険をかける。
などの経済的大災害から身を守るための備えが必要です。


⑤ 資産の取り崩し


必要な金額が貯まってきたら資産の取り崩し割合を検討します。
一気に現金化するのではなく一定割合で取り崩していくと相場の影響を受けにくくなります。

不動産の場合はいつでも現金化できるような運営内容にしておくと相場を見ながら現金化のタイミングを探ることができます。



○シェアハウス投資の失敗は投資の基本を無視したから



シェアハウス投資で失敗した人は投資の基本を無視してしまったため市場から退場することになりました。

投資をする前に生活防衛資金を貯めずに実行する。
ひとつの資産に偏って大きな投資をする。

自分のリスク許容度を超えた投資をした人もいるでしょうし、そもそもリスク許容度なんて考えていなかった人もいるでしょう。

サブリース賃料の支払い停止というブラックスワンが起きたのは事実ですがあまりにも無防備だったと言えます。

不動産業者や銀行に騙されたとしても自分を守るための施策が足りなかったのです。
スマートデイズとスルガ銀行はたくさんのセミナーを開催していました。

セミナーは集団を衝動的に行動させて合理的な思考を奪う良い機会になります。
一度落ち着いて合理的な思考を取り戻した人が多ければここまでの被害は出なかっただろうと思います。

もっとも悪いのは破たんしつつあるスキームで投資を勧誘したスマートデイズですが、投資家側の不注意もあります。
家賃や土地の価格は少し不動産のポータルサイトを見ればある程度は把握できます。
その程度のリスク管理すらしなかったのなら投資家として準備不足だったということです。

投資は最終的には数字とロジックです。
投資に関する情報は世の中に腐るほど出回っているのですから耳触りのいい話ではなく合理的な情報を集めて投資をしてほしいと思います。

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