2016年5月17日火曜日

120年ぶりの大改正 民法改正の不動産賃貸業への影響は?

最近は賃貸契約時に連帯保証人ではなく保証会社を利用することが多くなりました。
当社では契約更新の際に連帯保証人の方にも更新後も引き続き
連帯保証人となっていただけるか確認します。

そのため更新時に連帯保証人から保証会社利用へ切り替えを行うケースも増えています。

連帯保証人については国会で審議中の民法改正で今までとは違う運用が
必要になる可能性があります。

民法の改正案が平成27年の通常国会に提案されました。
しかし、国会が安保法制の審議の影響を受けて、改正民法案は
平成28年の通常国会に審議を持ち越されました。

改正民法案は、現在の民法中債権関連の条項を改正の対象としています。
連帯保証人についての内容も債権関連の条項に含まれています。

賃貸借契約の連帯保証契約でこれまでと大きく変わりそうな点は
「極度額を書面で定めなければ無効」になるということです。

これはどういうことかと言うと滞納賃料は○月分、翌月分、翌々月分と増えていきます。
改正民法では増えていく滞納賃料を保証する額の上限を決めて書面で
合意しなければ保証契約は無効とすると定めています。(保証人が個人の場合)

極度額があまりに高額になると連帯保証人のなり手がいなくなる恐れがあり、
高額すぎる場合には極度額の設定が認められない場合も考えられます。

この極度額の規定が適用となるのは改正民法施行後に

新たに締結する契約となります。


連帯保証についての改正点として他には
「事業系賃貸借契約における賃借人の個人連帯保証人への情報提供義務」があります。

オフィスや店舗などの賃貸借契約の場合に賃借人は個人の連帯保証人に対して
下記の情報を提供する義務を負います。

①賃借人の財産及び収支の状況
②主たる債務以外に負担している債務の有無ならびにその額及び履行状況
③主たる債務の担保として他に提供し、または提供しようとするものが
あるときはその旨及び内容

保証を履行する可能性が出てきたときには情報を提供して下さい。ということです。

この条項がオーナーにとって危険なのは賃借人が情報提供の義務を怠った場合、
オーナーがそれを知っていたり知ることができる状況であった場合には
保証人は保証契約を取り消すことができる点です。

義務に違反したのは賃借人でもオーナーに影響することになります。

家賃を滞納されたり経営状況が良くないと思われる時にはオーナーは
賃借人が情報提供をしているか確認することが必要となります。

他の改正点として「敷金について」の項目がありますので、
それは後日配信したいと思います。



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