2016年3月18日金曜日

犯罪の可能性も 違法なオーバーローンに注意

不動産投資を勧める不動産業者や不動産投資セミナーなどで、融資を受けるためのテクニックとして違法な方法でオーバーローンを斡旋する不動産業者が増えています。
犯罪行為ともなりえる方法での融資テクニックです。

注意喚起にもなると思いますので、どのような方法なのか解説しようと思います。

〇犯罪行為になる可能性も。違法なオーバーローンのやり方



〇オーバーローンとは?


「お金がなくても不動産投資ができます。」「年収が低くても不動産投資ができます。」などと広告をしている不動産業者を見かけます。

自己資金がゼロでも不動産投資ができるのか?
可能性はゼロではありませんが首都圏ではほぼ不可能です。

物件購入には経費がかかります。
仲介手数料・登録免許税・金融機関の融資手数料・火災保険・不動産取得税などです。

物件の価格+諸経費までまとめて借りようというのがオーバーローンです。

しかし、多くの銀行のローン商品説明を見ると「購入価格の範囲内、当社評価額の90%以内」など融資金額の上限が記載がされていると思います。

多くの銀行は物件価格以上の融資はしません。
資産内容の良い人や長期間安定した不動産賃貸業の経営実績のある事業者は、例外的に諸費用分も借りることができるかもしれません。

金融機関では「お金はあるけど使わない人」と「お金がないから使えない人」とは同じ金額のローンでも審査結果が全く違うのです。

それでは、自己資金ゼロでオーバーローンを組むためにはどんな手法を使うのでしょうか?

〇二重契約によるオーバーローン


古典的な手法ですが、よく使われる方法が売買契約書の2重作成です。

例えば物件価格の90%まで融資が組める物件があり、物件価格は5,000万円とします。
この物件を購入するには5,000万円の10%の自己資金(500万円)+諸経費(約500万円)が
必要です。

もし、この物件が6,200万円だったとしたら90%は5,580万円です。
この手法では本当は5,000万円の物件を6,200万円で買ったことにする銀行提出用の契約書を作るのです。

本来の5,000万円の契約書と銀行提出用の6,200万円の契約書が存在することになります。
銀行は物件が6,200万円だと思い価格の90%を融資します。

実際の物件価格は5,000万円なので差額の580万円を諸費用の支払いにあてて、自己資金ゼロで物件の購入が終了します。

金融機関に分からないように価格を変更する合意書を作成して、二重契約と同じ効果を持たせることもあります。


〇手付金領収書や自己資金のエビデンスの偽造


自己資金をたくさん持っている人は融資を受けやすい傾向があります。
銀行としては、1億円の預金がある人に1億円貸すことは100万円の預金がある人に2,000万円貸すよりもリスクがないように見えるのかもしれません。


多額の手付金を払ったために、口座の残高が少ないようにみせかけるため、手付金の領収書を偽造したり、通帳のコピーを偽造したり、一時的に不動産業者からお金を借りて通帳の残高を増やすなどのエビデンスの偽造を融資テクニックと称している不動産業者や投資家がいるようです。

最近では、ネットバンキングのページを偽造するなど手口が巧妙になっています。


〇違法なオーバーローンは単なる投資の失敗では済まない可能性も



違法なスキームでオーバーローンを受けて、自己資金を使わずに投資ができて得した気分になる人がいるかもしれません。


金融機関に事実と異なる書類を提出し、融資金を引き出す行為は詐欺罪にあたり、過去に逮捕者も出ています。

犯罪になるだけでなく、金融機関からは契約の信義則違反で融資金の一括返済を求められます。


もともと物件価格以上の融資を受けていますので、突発的な事情で急遽売却となれば残債を下回る金額でしか売れない可能性があります。

一括返済に足りない分は持っている資産で払うしかありません。
払えないければ自己破産するしかありません。

自分の詐欺行為は100%ばれないと言い切れますか。

もし、違法な行為がばれて告発されたら、勤めている会社は解雇されるでしょう。
物件も職を失って何のために投資をしたのでしょうか。


詐欺に加担した業者は助けてくれません。
倒産したり、廃業されてしまえば、業者の責任追及もできなくなります。
このような不動産業者の誘いに乗って、不法行為をすることは絶対にやめて下さい。

不動産投資で空室や滞納以上にリスクが高いのは、資産と職を失い前科がついてしまうことではないでしょうか?

違法なオーバーローンにはその可能性が含まれています。
自己資金不要で不労所得などの耳障りの良い話には必ず裏があります。
だまされないように気をつけてください。


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