2017年10月23日月曜日

不動産投資は法人と個人どちらでするべき?

こんにちは。
栄不動産株式会社です。
http://s-fudousan.cbiz.co.jp/

1物件1法人のスキームが流行してしまったせいか規模の大小にかかわらず
法人での不動産投資を希望する方が増えています。

今回は危ないスキームなど融資の話は別にして法人・個人での不動産投資について
税制面などのメリット・デメリットの比較をしてみようと思います。



○個人と法人の税率の違い



・個人が支払う税金

➀所得税 (課税所得金額×税率-課税控除額)
※国税庁タックスアンサーより転載







②住民税 (課税所得金額×10%+5000円) ※東京都の場合
③個人事業税 (課税所得金額-290万円)×税率


・法人が支払う税金

➀法人税  
②地方法人税
③住民税 
④事業税 
⑤地方法人特別税 


法人の所得金額や所在地によって異なりますが
実効税率は約21.5%~約39%です。

個人の所得税率は最大で45%、サラリーマンの場合には不動産の収入と給与所得が
合算されるため税率が高くなりがちです。

課税される所得の個人と法人との税率の比較で法人化を検討します。
家賃収入が大きくなっても、経費がたくさん掛かって利益の出ない物件ならば
法人化をする意味はありません。



○個人での投資と比較した法人のメリット・デメリット



【法人化のメリット】


・所得の分散

個人事業主は自分に給与を支払うことができないため
収入がそのまま所得になります。

法人は社長に給与を支払うことができます。
法人側では社長に払った給与が損金扱いとなり税金が少なくでき、
法人から給与を受けた社長は、給与所得控除が使えるため課税所得が下がる
というポイントで課税所得を減らし節税することができます。

家族を法人の役員にして給与を払うこともできます。
個人事業主が専従者に給与を払う場合と比べて制限が少ないため
所得を分散しやすくなります。


・多様な税金対策

➀法人向け生命保険の活用

法人向けの生命保険を活用することで保険料の一部または全部を
経費として計上することができます。

税務上のメリットだけでなく返戻金を修繕積立金として利用するなど
経営面での選択肢が増えます。


②中小企業倒産防止共済の活用

取引先が倒産したときに連鎖的に倒産や経営難にならないように
資金の手当てをしてもらえる制度です。

加入資格を満たせば不動産賃貸業でも加入できます。

掛金の上限は800万円。
掛金月額は5,000円から20万円までの範囲で選択することができます。

掛金は全額経費計上が可能です。
ただし、中小企業倒産防止共済への掛金の支払いで必要経費に算入することが
出来るのは事業所得のみです。
不動産所得では掛金を必要経費とすることができません。

解約する場合、40か月以上の納付月数があれば100%の返戻率でお金が戻ってきます。
戻ってくるお金は、事業所得の収入金額として課税されます。
同じ年度に大規模修繕で使うなど課税されないように対策が必要です。


【法人化のデメリット】


・コスト

会社を設立するためにはコストがかかります。
合同会社を自分で作ったとしても登録免許税が6万円かかります。
会社を作るコストは最低でも6万円必要です。

素人が法人税申告書作成を行うことは難しいので、
税理士に業務を依頼することになります。

作業は個人よりも煩雑なため税理士の報酬は個人と比べて高額になります。


・手間

複式簿記での記帳を行い、法人税等の申告を行うなど事務の手間が増えます。

・税務・経費の扱いが難しい(税の取扱いの違い)

所得税では交際費等の経費は業務上必要であれば
その損金算入額に限度はありません。

法人税では一部の金額が損金不算入になる可能性があり判断が難しいため
税理士に依頼する必要があります。

・社会保険料の増加

法人及び、5人以上の従業員がいる個人事業主は一部の例外を除いて
社会保険に加入する義務があります。

将来、年金をもらえる、もらえないという議論を抜きにすれば、
国民年金よりも厚生年金の方がもらえる年金額が高くなりますから
保険料の会社負担がキャッシュフローに与える影響は大きくなります。
(社会保険料は給与金額の約30%)

・ 赤字でも税金がかかる

会社を設立すると赤字でも地方税が最低でも年7万円かかります。





法人化を検討する時には個人と法人どちらが税制面でメリットがあるのか、
法人にかかるコストとのバランスを考えて判断して下さい。

おかしな融資スキームのためではなく不動産賃貸業を経営するうえで
個人事業主と法人どちらがメリットがあるのか
現状を税理士等に相談してから法人化を検討されてはいかがでしょうか。


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