2016年6月10日金曜日

【融資】 複数法人利用の「1物件1法人スキーム」はグレーゾーン?

こんにちは。
栄不動産株式会社です。

今日は資産管理会社を利用した「1物件1法人」の

融資スキームについてお話しします。





〇資産管理法人を設立することのメリットは?



・一定以上の収入になると個人の所得税よりも法人税の方が税率が低いこと。
・個人よりも経費の計上がしやすく保険の利用などで節税も可能。
・資産管理法人に物件を所有させることにより相続がスムーズに進む
・消費税還付に対応しやすい など

〇問題となる1物件1法人スキーム


最初は個人でアパートローンを利用して物件を購入するケースが多いのですが
最初から資産管理法人を複数設立して多くの融資を受けることを
勧めているセミナーや不動産業者があります。


資産管理法人を設立して融資を受けることには何の問題もありません。

問題になるのは他の資産管理法人で融資を受けていることを金融機関に隠して
新たな資産管理法人で融資を受けるやり方です。


個人で受けられる融資には限度があります。
年収の10倍、20倍など金融機関ごとに最大限度を決めています。
その限度額以上の融資を受けるために個人では融資を受けずに
各銀行ごとに資産管理法人を設立して融資を受けるのです。


年収1,000円の人がA銀行では年収の20倍の2億円を借りたとします。
年収の10倍が融資限度のB銀行からは融資を受けることはできません。


これを避けるためにA銀行から資産管理法人Aで融資を受けて、
B銀行には資産管理法人Aの存在を隠して
資産管理法人Bに融資をしてもらいます。
うまくいけばC,D,Eと続けていきます。

個人の信用情報は法人の連帯保証人となっても登録されない場合があるため
別の法人の存在を隠したまま融資を受けてしまうことができるのです。

以前に違法なオーバーローンについてお伝えしたことがありました。
http://fp-s-fudousan.blogspot.jp/2016/03/blog-post_18.html

今回のケースも同様に銀行をだまして融資を受ける行為ですので

融資金の一括返済を求められたり、悪質な場合には
詐欺罪で告発される可能性もあります。


〇金融機関に隠している法人が知られてしまう可能性は?



マイナンバー制度により法人にも番号が指定されています。
法人は法人番号・商号・所在地から誰でも検索ができます。

自宅が法人の所在地になっていればたくさん法人があることは確認できますし
法人の名称が分かれば法人の登記簿は誰でも取得ができます。

今は分からなくてもマイナンバーの運用が拡大していけば
隠していた法人を探す方法がたくさん出てくるかもしれません。

銀行の合併によって隠していた法人の存在を知られてしまう可能性もあります。
金融機関が本気になって調査をすれば隠し通せるものではありません。


〇最悪の結果になれば超ハイリスクな1物件1法人スキーム



著名な投資家のセミナーや一部の不動産会社では規模を拡大するための
テクニック的な話として「1物件1法人」のスキームは勧められています。

もし、この方法を勧めている人がいたら聞いてみて下さい。
「金融機関に隠していた法人の存在がばれたらどうなりますか?」




銀行に借り入れを隠し、欺くような1物件1法人のスキームは
グレーゾーンではありません。


一括返済や融資の謝絶の可能性のある人生が破綻しかねない危険な行為です。


以前から申し上げているとおり、不動産投資は身の丈にあった投資をすれば
資産形成を早めて安定した収入をもたらしてくれますが、
破綻や犯罪者になるリスクを負ってまでまでやる必要はありません。



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